エネルギー政策の必然だった「千葉同心円被災」(2019/09/17) には、「20世紀型の防災では、すでに間に合わなくなっている」と書いていますが、
自力で充電も風呂も 千葉の高齢集落、台風乗り切る
(2019/09/19)には、高齢者が多く住む山間の南房総市の集落で、9日間続いた停電を乗り切った様子を紹介しています。
このことから言えることは、たとえ過疎化・高齢化が進んだとしても「日ごろからの備え」をしていれば、行政による支援を待つことなく自立することが可能だということです。
その大井地区では、地区にあった10台の発電機で携帯電話の充電をしたほか、炊飯器を使っての炊き出し、洗濯機を動かしたり風呂を沸かすための給湯器を使えるようにしたりしたそうです。
24時間、電気のある生活に頼り切っている現在、今回の停電は普段の生活が何一つできないことを改めて思い知らされました。ですから、発電機はこうした停電に備えるには最適ですが、日ごろから機械が発電するか点検しておくことが必要ですし、点検後にはガソリン等を抜き取っておくといったメンテナンスも大切です。
しかし、こうした保守点検のいらない電気自動車はより最適でしょう。(もちろん、一つだけの方法に絞ってしまうのではなく、発電機と電気自動車のように複数の手だてを持っていることが重要です)
今回のような長期間の停電では、電気自動車もその電気を使い切れば、ただの置物でしかなくなるのではという心配があるかもしれませんが、ソーラーパネルと組み合わせて昼間に充電を行えば、連続した運用は可能です。(むろんパネルも強風に備えた対策が必要です。写真のパネルはほぼ水平になるように角度を変えることが出来ます)
(1600Wのパネルで100V約9Aの充電が可能)
また、今回は遠くても1時間ほど車を走らせれば、電気が来ている場所にたづり着くことができたようですから、動く蓄電池の電気自動車なら、電気を持ち運ぶことができます。実際に日産自動車や三菱自動車などは、電動車を派遣しています。
ただし、ほかの映像では、リーフからの電気を給電器Power Mover(65万円)を通して酸素吸入器に使ったと解説しているものがありましたが、Power Moverの注意事項に「生命にかわる医療用機器は、接続しないでください」とあるように、使用方法には注意が必要です。
(画像:nichicon のHPよりPower Mover の操作方法)
ホンダの給電器Power Exporter 9000はより高価(118万円)ですが、より高品質な電気を取り出すことができるようです。
こう書いていても電気自動車は高くて買うことができないとも言われそうですが、蓄電池のみを備えることを考えたら中古車は比較的安く買うこともできます。
別の映像では、高齢者施設の施設長が「すごい車だな」と話していますが、命を守る準備としては安いのではないでしょうか。また、電気が来ないために大きな損害を出した魚貝類施設なども、その売上高と停電のリスクを考えれば安い買い物でしょう。電気自動車から電気の供給をしている間に、移送の準備などで時間をかせぐこともできます。普段は通勤にも使うことができるのですから、維持費は確実に安くつきます。
今回、停電の影響でポンプが止まり水道も出なくなりましたが、公用車を電気自動車ばかりでなくプラグインハイブリッド車などの電動車に順次切り替えていることで、動く発電機へと機動性を高めることもできるでしょう。かといって急に台数を増やすことはできないでしょうから、まずは日産や三菱などがすすめているような企業との連携によって、災害時に電気自動車を借り受けることも可能になります。
アナログ的「V2R」<2019 /07/17>
電気自動車で災害対策 2(2019/09/10)
電気自動車で災害対策(2019/09/04)
災害に備えて<2018/09/08>
電気自動車=動く「蓄電池」<2018/09/27>
千葉大停電2019を電気自動車とV2Hで乗り切った被災者の体験談(2019/09/25)
「走る蓄電池」千葉の被災地照らす 日産、トヨタなど電動車85台超派遣 (2019/09/24)
このことから言えることは、たとえ過疎化・高齢化が進んだとしても「日ごろからの備え」をしていれば、行政による支援を待つことなく自立することが可能だということです。
その大井地区では、地区にあった10台の発電機で携帯電話の充電をしたほか、炊飯器を使っての炊き出し、洗濯機を動かしたり風呂を沸かすための給湯器を使えるようにしたりしたそうです。
24時間、電気のある生活に頼り切っている現在、今回の停電は普段の生活が何一つできないことを改めて思い知らされました。ですから、発電機はこうした停電に備えるには最適ですが、日ごろから機械が発電するか点検しておくことが必要ですし、点検後にはガソリン等を抜き取っておくといったメンテナンスも大切です。
しかし、こうした保守点検のいらない電気自動車はより最適でしょう。(もちろん、一つだけの方法に絞ってしまうのではなく、発電機と電気自動車のように複数の手だてを持っていることが重要です)
今回のような長期間の停電では、電気自動車もその電気を使い切れば、ただの置物でしかなくなるのではという心配があるかもしれませんが、ソーラーパネルと組み合わせて昼間に充電を行えば、連続した運用は可能です。(むろんパネルも強風に備えた対策が必要です。写真のパネルはほぼ水平になるように角度を変えることが出来ます)
(1600Wのパネルで100V約9Aの充電が可能)
また、今回は遠くても1時間ほど車を走らせれば、電気が来ている場所にたづり着くことができたようですから、動く蓄電池の電気自動車なら、電気を持ち運ぶことができます。実際に日産自動車や三菱自動車などは、電動車を派遣しています。
(画像:nichicon のHPよりPower Mover の操作方法)
ホンダの給電器Power Exporter 9000はより高価(118万円)ですが、より高品質な電気を取り出すことができるようです。
こう書いていても電気自動車は高くて買うことができないとも言われそうですが、蓄電池のみを備えることを考えたら中古車は比較的安く買うこともできます。
別の映像では、高齢者施設の施設長が「すごい車だな」と話していますが、命を守る準備としては安いのではないでしょうか。また、電気が来ないために大きな損害を出した魚貝類施設なども、その売上高と停電のリスクを考えれば安い買い物でしょう。電気自動車から電気の供給をしている間に、移送の準備などで時間をかせぐこともできます。普段は通勤にも使うことができるのですから、維持費は確実に安くつきます。
今回、停電の影響でポンプが止まり水道も出なくなりましたが、公用車を電気自動車ばかりでなくプラグインハイブリッド車などの電動車に順次切り替えていることで、動く発電機へと機動性を高めることもできるでしょう。かといって急に台数を増やすことはできないでしょうから、まずは日産や三菱などがすすめているような企業との連携によって、災害時に電気自動車を借り受けることも可能になります。
アナログ的「V2R」<2019 /07/17>
電気自動車で災害対策 2(2019/09/10)
電気自動車で災害対策(2019/09/04)
災害に備えて<2018/09/08>
電気自動車=動く「蓄電池」<2018/09/27>
千葉大停電2019を電気自動車とV2Hで乗り切った被災者の体験談(2019/09/25)
「走る蓄電池」千葉の被災地照らす 日産、トヨタなど電動車85台超派遣 (2019/09/24)
コメント
コメント一覧 (4)
記事にも記載されてますが、今回の千葉県のように停電が長引いた場合、電気の力だけで走る自動車だと電池切れになったらただの鉄くずです。
かと言って、発電機を準備しても保守点検を初めとして物によっては、保管場所やら燃料の調達等々大変です。
今のディーラーは、100%電気の車を推してますが、私はプラグインハイブリッド車を心底推して行きたいです。
私の自家用プラグインハイブリッド車の場合、ガソリン満タンの状態からで標準的な4人家族の家庭で10日間前後は乗り切れるとの事です。
(Webマスター:実体験をお知らせいただき、ありがとうございます。
アウトランダーPHEVですね。よい車ですね。)
補助金も個人購入では半額対象とはなりません。
Power Boxも中身はニチコン製なのですから、リーフ用のPower Boxを売り出してもらいたいですね。
(Webマスター:そうですね。Power Moverのスペックは高いので、Power Box程度にして、今ならもっと安く作ることができるでしょう。
災害対応用として電動車とセットで売れば、今なら売れるのではないでしょうか)
千葉県内の停電が0になったとのお知らせが
あったのですが、電柱から家との間での障害が原因でまだ停電しているところもあるようです。
給電のできる車が貸し出されているとのニュースを見ましたが、今後このような連携はより必要だと思いました。
そういえば、ひと昔前ですが、
ダイハツのアトレーに100V交流発電機搭載の仕様があったのを思い出しました。
(Webマスター:災害が続く中で、集中して電気を管理することは無理になってきたように思います。地産地消というか、分散管理というか、そういう方向に持っていくべきではないかと。
給電のできる車を貸し出すのはもちろん、できる施設・できる個人は商用電力に頼らないオフグリッドを可能にするような対策があってしかるべきでしょう。FIT卒業するところが、いよいよ11月から出てくるのですから。
電線の地中埋設化に1km何億円もかかるとか。そんなお金があれば、オフグリッドの方が有効でしょう。この先人口はますます減り、空き家が増えてくるのですから。)
※それが判り始めたワイは明日を乱してますー(MyRevolution)
せやから妻に内緒で自費を使いMiEVpowerBOX買うた。
まったくすべての元凶は日本の教育や!自分だけ助かりゃエエなんて考えてたら国滅びまっせー!!
千葉の停電で電力配線不信になってもうた、せやったら自宅を完全オフグリッドにすればエエで。「わがや電力」などオフグリッド生活の書籍も増えてきたやさかい、自宅で使う電力を最低限まで減らせば蓄電投資も少なぅて済みますし。昔の100V/20A受電で賄えるシステムにすりゃエエですやん。
使う電力は照明/冷蔵庫/情報家電/電気自動車充電だけにして、湯沸かしは太陽熱温水器で、炊事は薪で…地方在住やったらできんことおまへん。
そりゃソーラー発電+V2Hでもできひん訳やおまへんが、電気では無駄と思えるエネルギーの使い方を他で代替すればエエだけ。
生活スタイルを変えるだけで停電でも不自由せーへん生活できまっせー、ただそれが言いたいだけですー。
(V2Hの家、一軒まるごと電力供給というのは、停電対策としてもったいない気がします。停電に備えるなら必要最小限で)
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