【インタビュー】「国際競争力を高めつつ、安定供給を維持するために 」-月岡 隆氏(後編)(2019/07/30)
石油連盟会長 月岡隆氏はインタビューの中で「電気自動車(EV)の普及に関していえば、災害の多い日本では電動オンリーのEVよりも、燃料で起動し、走っている間に蓄電池に電気を貯めるハイブリッド自動車(HV)や、バッテリーへの外部充電機能を加えたプラグインハイブリッド自動車(PHV)のほうが、実情に適しているのではないかと」述べていました。
そう考えたきっかけが、2011年の東日本大震災だそうで、「電気が途絶えた中でも、自動車さえ動かすことができれば、夜間の照明や携帯電話の充電、暖房、ラジオやテレビの視聴が可能だと、あのとき気づいたのです。マイカーは、いわば各家庭に備わった発電機のようなもの。そう考えると、EVは内部に溜めた電気を使い切ってしまえば、電力供給が復旧しない限りは充電ができず、使用できません。そのような災害時のことまで想定すると、災害の多い日本では、可搬性・貯蔵性に優れた分散型エネルギーである石油燃料が使えるハイブリッドタイプのほうが、役立つ機会が多いのではないかと考えています」とありました。
石油連盟会長ですから石油抜きは考えられないのが前提でしょうが、東日本大震災では、石油の補給が止まり、各地のガソリンスタンドで長蛇の列ができたことは、ご存じないようです。
話の中にあるようにエンジンさえかかれば、車は様々な場面で活躍することができます。真っ暗の中で欲しいものは『あかり』だったそうですし、北海道での停電ブラックアウトの時には、コードさえあれば車のシガーからスマホの充電ができました。非常用持ち出し袋の中にはラジオが入っている場合がありますが、ラジオのついた車があればその必要はありません。
ただし、それは安定的にガソリンが補給できるということが前提です。東日本大震災で体験したように大規模な災害時には、補給がままならないということは十分に考えられます。
その点、電気は真っ先に復旧することが多いですから、より『役立つ機会が多いのではないか』と考えています。実際に東日本大震災では、日産や三菱から電気自動車が送り込まれています。(三菱自動車は89台のアイミーブを提供)
また、太陽光発電施設があれば、その場で自給自足することも電気自動車では可能ですから、利便性は高いと思います。
アナログ的「V2R」<2019 /07/17>
しかし、『役立つ』か否かという状況において自分の有用性を張り合う必要はないですし、ましてや災害時にはあらゆる方法を駆使してベストなことを考えなければなりませんから、プラグインハイブリッド車も電気自動車も両方を備えることができれば、『ベスト』でしょう。
なお、会長はご存じないようですが、「EVは内部に溜めた電気を使い切ってしまえば、電力供給が復旧しない限りは充電ができず、使用できません」は誤りです。
三菱アイミーブはその蓄電池容量の約80パーセントまでしか使えない仕様になっています。すべてを使い切ってしまえば、動くことができなくなるために、最後に移動できる部分として20パーセントを残して放電終了としているようです。(約30パーセントという情報もいただきました)約20パーセントというとアイミーブMグレード(10.5kWh)では2kWhほどですから、約20km先に電気が来ているところがあれば、電気を蓄えてまた戻ってくることはできます。リーフも同じような仕様だと思います。
石油連盟会長 月岡隆氏はインタビューの中で「電気自動車(EV)の普及に関していえば、災害の多い日本では電動オンリーのEVよりも、燃料で起動し、走っている間に蓄電池に電気を貯めるハイブリッド自動車(HV)や、バッテリーへの外部充電機能を加えたプラグインハイブリッド自動車(PHV)のほうが、実情に適しているのではないかと」述べていました。
そう考えたきっかけが、2011年の東日本大震災だそうで、「電気が途絶えた中でも、自動車さえ動かすことができれば、夜間の照明や携帯電話の充電、暖房、ラジオやテレビの視聴が可能だと、あのとき気づいたのです。マイカーは、いわば各家庭に備わった発電機のようなもの。そう考えると、EVは内部に溜めた電気を使い切ってしまえば、電力供給が復旧しない限りは充電ができず、使用できません。そのような災害時のことまで想定すると、災害の多い日本では、可搬性・貯蔵性に優れた分散型エネルギーである石油燃料が使えるハイブリッドタイプのほうが、役立つ機会が多いのではないかと考えています」とありました。
石油連盟会長ですから石油抜きは考えられないのが前提でしょうが、東日本大震災では、石油の補給が止まり、各地のガソリンスタンドで長蛇の列ができたことは、ご存じないようです。
話の中にあるようにエンジンさえかかれば、車は様々な場面で活躍することができます。真っ暗の中で欲しいものは『あかり』だったそうですし、北海道での停電ブラックアウトの時には、コードさえあれば車のシガーからスマホの充電ができました。非常用持ち出し袋の中にはラジオが入っている場合がありますが、ラジオのついた車があればその必要はありません。
ただし、それは安定的にガソリンが補給できるということが前提です。東日本大震災で体験したように大規模な災害時には、補給がままならないということは十分に考えられます。
その点、電気は真っ先に復旧することが多いですから、より『役立つ機会が多いのではないか』と考えています。実際に東日本大震災では、日産や三菱から電気自動車が送り込まれています。(三菱自動車は89台のアイミーブを提供)
また、太陽光発電施設があれば、その場で自給自足することも電気自動車では可能ですから、利便性は高いと思います。
アナログ的「V2R」<2019 /07/17>
しかし、『役立つ』か否かという状況において自分の有用性を張り合う必要はないですし、ましてや災害時にはあらゆる方法を駆使してベストなことを考えなければなりませんから、プラグインハイブリッド車も電気自動車も両方を備えることができれば、『ベスト』でしょう。
なお、会長はご存じないようですが、「EVは内部に溜めた電気を使い切ってしまえば、電力供給が復旧しない限りは充電ができず、使用できません」は誤りです。
三菱アイミーブはその蓄電池容量の約80パーセントまでしか使えない仕様になっています。すべてを使い切ってしまえば、動くことができなくなるために、最後に移動できる部分として20パーセントを残して放電終了としているようです。(約30パーセントという情報もいただきました)約20パーセントというとアイミーブMグレード(10.5kWh)では2kWhほどですから、約20km先に電気が来ているところがあれば、電気を蓄えてまた戻ってくることはできます。リーフも同じような仕様だと思います。
コメント
コメント一覧 (5)
(Webマスター:石油のほとんど出ない日本だからこそ、安全保障のためにも自然エネルギーの利用は必須だと思います)
以前記事にあった
車の屋根に太陽光発電パネルを
電気自動車にオプション設定でもできたら
給油せずとも晴れてれば充電できるとなると
BEVだからと否定的なご意見も減ってくるような…という希望(笑)。
それぞれのタイプに適材適所、
長所も短所もあるのでバランスが大切かと思います。
(Webマスター:そう、同じ土俵で比べる必要はないのです(^O^))
ニチコンのPOWER MOVERを日産自動車は推奨していますが、個人で買うには価格が高いです。
せめてリー本体にパワープラグ(100V1500W)のオプション設定をして欲しいです。
(Webマスター:そうでしたね。
アウトランダーPHEVなどに1500Wプラグがあるのですから、コストだけの問題かもしれません)
i-MiEVの放電時の下限ですが、私のMをL2Hに利用した時は下限30%で自動停止します。20%くらいまで使えたらいいなぁと思っていますが、もしかして、MiEVパワーボックスでは20%となるのでしょうか?
(Webマスター:ご覧いただきありがとうございます。
使い切ったことはないので実数はわからないのですが、20%の根拠は、「MiEV power BOX」の取扱説書に、「使用後も走行可能なように車両のメーター内の駆動用バッテリー残量計の目盛が3つ(駆動用バッテリの 残量約20%)を目安に、使用可能電力容量が0%となり、自動停止します。」とあるのを元としています)
バッテリー残量計の目盛が0となった時には、MではSOC15%です。
そもそもi-MiEVにはSOC表示がないので、「MiEV power BOX」の取扱説書の言う20%とはSOCではなく使用可能電力容量という表現を使っているんですね。
バッテリー残量目盛りが0となるとSOCは15%ですが、使用可能電力容量を0%としているので、使用可能電力容量20%というのはSOCでは30%くらいなのでしょう。
ちなみに、リーフでL2Hを使う場合、30%、20%、10%を選択できますので、10%までつかえるということになります。
i-MiEVに繋げると、L2H本体で20%や10%に設定しても無効となり、車両側が優先となって30%で自動的に止まります。
(Web master :情報提供ありがとうございます。実際に試してみたいです。)
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。