【経済インサイド】ベンツ、テスラ… 海外メーカーEVが続々上陸 普及の鍵は「大衆性」(2019/06/01)

電気自動車を販売する会社が増え、車種の増加による競争がおきれば、高くなっている販売価格も低下し、電気自動車の「情報」が増えることで利用者の電気自動車への不安が一掃されるだろうという記事ですが、情報不足はまだまだ書き手にもありそうです。

テスラ「Model 3」の注文受付がスタートしたのが5月31日ですから、6月1日付の記事には間に合わなかったかもしれませんが、「希望小売価格は同社の品ぞろえのなかで最も安い500万円前後を想定」と500万円以下もあるような書き方は、いかにも安すぎます。

実際に「スタンダードレンジ プラス」では511万円からスタートで、カスタマイズするたびに価格が積み上げられていきます。もっとも、2月28日にアメリカで販売を開始したときに3万5000ドル(約380万円)からでしたから、500万円以下もある想定は仕方ないかもしれませんが。

また、「航続距離は500キロ前後」とも書いていますが、それは高い「パフォーマンス」(655万2,000円)グレードの方の話(530km)で、「スタンダードレンジ プラス」の方では415kmとなっています。2月の時点でも航続距離は最大で220マイル(約354km)とされていましたから、グレードの値をごちゃ混ぜにするのは具合悪いでしょう。

「急速充電器なら1時間で全容量の約8割まで充電できる」とも書いていますが、「1時間」は不安をあおるばかりです。だいいち一般的な急速充電器は、1回の時間制限を30分としていますし、電気自動車に積んでいる電池の容量や電池の温度などにより充電時間は変わってきますから、一概に「30分で約8割まで充電できる」とは限りません。例外ですが、10.5kWhの電池しか積んでいないアイミーブMグレードのように30分もかからないものもあります。

記事の書き方では段落ごとにマイナス面を列挙して終わっているので、不安の解決にはなっていません。せめて、「EVの普及に向けてはインフラ面の課題もあるが、国の補助金は高速道路などへの追加設置にも出るため、整備が進んでいくものと考えられる」と解決方向ぐらいは書いてほしいものです。