電気自動車向けの割引プランの実現に向けた実証試験開始について(2019/03/13)

電力関係の事業を行っているLooopは、Looopと契約している顧客が電気自動車へ充電したときに、その電気料金を割り引くプランの実現に向けた実証試験を実施すると告知していました。

実証試験は、 リーフに乗る日産の社員で行い、 系統とEVとの間に専用の計量器を元もとある計量器とは別に設置して充電量を把握することにより、 割引プランの実現性などを確認するそうです。
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(画像:LooopのHPより引用)

現在、関西電力では、自宅の条件により「はぴeプラン」(2019年4月1日以降、新規加入停止)や「はぴeタイムR」、「eスマート10」などの割引プランで、22時か23時から朝までの電気料金を割り引いていますが、基本料金は無料ながら24時間同額であるLooopも割引プランを作ることにより、増えつつあるEV利用者の顧客を増やそうという戦略のようです。

これまでの電力会社は、原子力発電所に余力が出る深夜を安くして、その時間帯での充電へと誘導していましたが、再生可能エネルギーへの割合が増えるにつれ、昼間にも充電してもらった方が良い場合が増えつつあるようです。太陽光発電の電気の方がコストがかからない分、安いのですから。

電気自動車の普及はまだまだ先だという見立てもありますが、電力の需給バランスを考えたとき、電気自動車が電力の調整になくてはならない存在になるとすれば、『戦略』として普及にいたる日も近いかもしれません。

なぜなら、電気自動車が増えても大丈夫(2019/01/05)に書きましたが、 九州電力が2019年1月3日に行った太陽光発電の買取を一部止める出力調整は、太陽光発電の最大35万キロワットでした。 しかし、私の乗る今となっては容量の少ない10.5kWhの電気自動車アイ・ミーブでも、35万キロワットというと3万5000台あれば吸収することができます。

九電、太陽光発電の出力制御実施 (2019/01/03) 

ここで言う 3万5000という数字は、台数としては多いと思うかもしれませんが、 アイ・ミーブの販売台数は今までに1万台余りありました。 また、アイ・ミーブと同じくらいの電池を積んだ アウトランダーPHEVであれば、それだけで4万8千台ほどが販売されていますし、電池容量の多いリーフも入れれば、35万キロワットを電気自動車だけで受け入れることは容易い数字です。(九電管内に駐車しているとしてとして)

ましてや、 1月3日でなくても太陽光発電が出力を増やす昼間に、会社の駐車場や家庭で停車している電気自動車は多いことでしょう。

もちろん、電気自動車が増えても大丈夫(2019/01/05)に書いたように、 充電のための電気料金を下げれば、電気自動車オーナーが充電を行う動機となり、余った電気の大きな受け皿となるでしょう。

電気自動車だけに料金を割り引くには、上のLooopのように専用の計量器がいったり、会社の駐車場に充電設備を準備したりする必要ができてきますから、実現するには時間がかかりますが、SNSなどを使って電気自動車オーナーに協力を呼びかけることは、今すぐにでもできることでしょう。

電力会社は3.11の後、夏の暑い日に電力事情がひっ迫すると、「節電」のお願いをアナウンスしていたように、今度は「充電」のお願いをアナウンスすればいかがでしょうか。

コストが「安い」はずであった原子力発電も原発支援へ補助制度案 経産省、2020年度創設めざす(2019/03/23)と「安く」ないことを自ら認めているのですから、「安い」太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーを使わない手はないのです。

太陽光発電の100Vで充電 その4(2019/02/14)