「軽の」アイ・ミーブ(i-MiEV)を新車で購入できるラストチャンス!(2017/12/11)

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(画像:三菱のHPより引用)

軽自動車「アイミーブ」が来春から普通車の小型乗用車へと変更になります。また、この機会に劣化しにくい東芝の電池Mグレード「SCiB」を積むMグレードが廃版になります。

上のブログにあるように、「(2018年4月から)歩行者保護の観点で法規が変わるために、(アイミーブの)バンパーが変更になり、(その結果、軽規格をオーバーするために)軽自動車ではなくなる」ということのようです。

衝突安全性能の観点からいえば、バンパーを替えるだけで安全基準をクリアできるのですから、今でも高い安全性を有していると言えるのかもしれません。

ただし、人が乗る部分のサイズは変わらないため、4人乗りのままでしょうし、軽から小型乗用車への変更で大きな問題は自動車税が上がることでしょう。(光岡自動車が2010年に販売したアイミーブをベースにした「雷駆」は、サイズを大きくして5ナンバーの小型乗用登録とし、後席のシート幅も大きくして乗車定員を4名から5名に変更した例はある)

軽自動車の自動車税は2016年度から7200円だったものが10800円に値上げされていますが、「軽」の電気自動車は、グリーン化特例で税率を「概ね75%軽減」されており、最初の年は2700円に減額されています。これと同じように、小型乗用車でも電気自動車は、「概ね75%軽減」されていますが、元となる標準税額が29500円であるために軽減されても7500円となります。

しかし、これは初年度だけですので、小型乗用車へと変更になるアイミーブの自動車税は2年目の2018年度から10800円が29500円となります。軽の自動車税が値上げされたため差は縮まったとはいえ、3倍近くの値上がりとなります。

ちなみに、電気自動車は大きさに関係なく自動車税は同額ですから、40kWhになった新型リーフでも29500円です。4人乗りで16kWhや10.5kWhしかないアイミーブのメリットは、車体の小ささで小回りがきくことぐらいしかなくなります。

(加筆:コメントに書いていただいたように、高速道路料金も値上げになります。たとえば、東京から静岡まで東名高速道路を走った場合、軽自動車だと3410円ですが、普通車へと変更になると4220円と約800円高くなります)

これにより今年度中の駆け込み需要は少なからずあるでしょうが、これでは、来春からますます売れなくなることは目に見えています。

なんとしても「アイミーブ」という「電気自動車」のブランドを残しておきたいのかのようですが、今でさえ月に十数台の販売しか見込めないものが、10台以下に落ち込むことも十分に考えられます。

「アイミーブ」への維持コストがかかってでも販売を続けるというところに、電気自動車にかける三菱の意気込み?を感じますが、2020年以降に販売されるという、「新」軽自動車EVまで何としても間をつなぎたいのかもしれません。

ただ、インドネシア政府と電動車の普及拡大に関する覚書を締結 (2017/12/11)は、インドネシアにおける電動車の普及拡大を目指すため、『アウトランダーPHEV』8台と『アイ・ミーブ』2台を提供するという発表ですが、そこに『アウトランダーPHEV』の写真はあっても『アイ・ミーブ』の写真はありません。社内での立場がわかる事例です。


(アイミーブが「軽」でなくなるかもという噂は聞いていましたが、あくまでも噂でしたからこのブログには書きませんでした。上のブログにも書いており、三菱の関係者からも確認が取れましたので書いておきます)