【インタビュー】FITの2019年問題がEVの転機になる(2017/11/06)

FIT(固定価格買取制度)による太陽光発電の買取期間10年間を終える「2019年」には、電力会社へ売られていた約50万世帯の約200万キロワットが自家消費にまわるようになると見込まれています。電力会社から電気を買うよりも自宅の太陽光発電由来の電気を使うほうが安くなるからです。また、そうした場合に家で使い切れない分の電気は、蓄電池や電気自動車に貯めておいて、夜に家で使えば良いという内容の話です。

現在、常設型の蓄電池価格は、ニチコンの 12kWhタイプの物で基本工事費を除いて200万円ほどしますから、現時点で蓄電池の導入コストは高いものがありますが、電気自動車を持っている人にとってはすでに蓄電池を持っているのと同じことですから、余った太陽光発電の電気を電気自動車へ貯めて、夜や雨の日に使うということは難しくないでしょう。電気自動車から家庭へ(V2H)は実例も始まっています。

島に「e-NV200」(2017/04/13)

また別の側面では、FITの買取を終える約50万世帯の半分25万世帯が25万台の電気自動車に買い換えたとしても、昼間、自宅に電気自動車があるという条件下ではありますが、電気は自前で充電できる環境にあるのですから、電力ピークの昼を考えた発電所を増やす必要はないともいえます。

家庭用蓄電池の価格比較

この1年少し先のことを考えて、企業は動いているのでしょう。BYDのフォークリフトと蓄給電のところで紹介した ニチコンには、売電から自家消費にむけた技術として「トライブリット蓄電システム」を2018年4月から販売するようです。
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 ニチコンの 12kWhタイプは約200万円ですが、初期リーフの24kWhグレードの電池は極端に劣化して半分になっても12kWhですから、蓄電池としてのみをみれば今の安い中古車価格は魅力的かもしれません。あまり走らないリーフを置くスペースがあればの話ですが。

現実的には、日産は関連会社フォーアールエナジーからリユースバッテリーを発売しています。2019年に向けて家庭設置用バッテリーの需要が高まり、リユース市場も活況を呈してくるのかもしれません。 

【インタビュー】「エネルギーのIoT」がEVエコシステムの本命(2017/11/08)

(余談「リチウムバッテリーとしては100万円くらいの価値になるのでリユースします」というのに、いかにもリーフの下取り価格は安すぎます)

相変わらず「エネルギー(発電)問題、バッテリーの再利用の確立など課題はまだ多く」と書く記事もありますが、2019年を待たなくても、再生可能エネルギーは実用化してきており、世界的にみればエネルギー転換はおこりつつあります。映画「日本と再生 光と風のギガワット作戦」を見ましたが、そこではやはり電気自動車がその存在感を示していました。再生可能エネルギーが豊かな日本の未来を約束してくれるであろうエネルギーに期待し、私もいずれは電気自動車を組み入れたオフグリッドの家をと夢見ています。