2018/12

日産 デイズ/三菱 eKワゴン 新型プロトタイプをスクープ!発表は3月、電動化も(2018/12/21)

日産と三菱の合併会社「NMKV」が共同開発する日産『DAYS』と、三菱『eK』の次期モデルチェンジをスクープしています。

記事では、660cc直列3気筒と電気モーターのマイルドハイブリッドというのが前提ですが、写真に充電口の形跡が見あたらないか捜しました。

日産リーフは、フロントの日産マークの上に充電口がありますから、同じようなところを見ましたがそれらしき凹凸はありません。しかし、その下には少しスペースはありそうです。
スクリーンショット 2018-12-28 10.27.45
(画像:日産のHPより引用)

三菱アイミーブの場合は、左右の後部に急速充電口と普通充電口が分けて配置してありますが、スクーク写真は、右側面の写真しかなく、給油口の跡も確かめる事はできませんでした。

三菱アイミーブの左右配置は、ガソリン車アイの車体を流用した関係で、給油口を充電口に置き換えています。「2020年台初め頃」と予想される次期軽の電気自動車も、車体は次期デイズを流用するでしょうから、リーフのようにフロントの充電口ではなくて、横につくかもしれません。

軽自動車EVを2019年発売か(2017/12/25)

日産 スキラッチ副社長「日本は一番早く電動化が進む」(2018/04/20)

三菱自動車 2018年11月単月 生産・販売・輸出実績(2018/12/26)

2018年11月 軽四輪車 通称名別 新車販売確報(全国軽自動車協会連合会 - 統計資料)

三菱自動車 2018年8月のEV販売実績<2018 /09/29>でアイ・ミーブの 軽 Xグレード(16.0kWh)は、「12台ある」と書きましたから、10月分までを差し引いて残りは6台のはずでしたが、11月は記載がなく空欄になっていました。表では「ゼロ」にしています。詳しい台数は、近くの三菱ディーラーにご確認ください。

ミニキャブ・ミーブは台数こそわずかですが、相変わらずコンスタントに出ています。

アウトランダーPHEV
の新モデルは、また増えました。

アイ・ミーブ
普通車は、「driver」誌に掲載されている数字を掲載していますが、11月分は数字がなく空欄になっていました。表では「ゼロ」にしています。
宣伝をしていないでしょうから、よほど興味がある人でないと問合せをされる事もないかもしれません。

1
2009年11月から2018年11月までの各車種国内販売総数(メーカー発表値を含む)

アイM軽

ミニキャブ・M

アウトランダーPHEV

アイM普通

国内販売総数

10805

6837

46811

33

↓2018年度合計

34

184

4494

33

03月
0  0 0 0
02月
0  0 0 0
01月
0  0 0 0
12月
0  0 0 0
11月
0  33 913 0
10月
3  19 557 10
09月
3  21 1247 4
08月
5  21 678 7
07月
2  30 330 3
06月
11 31 405 5
05月
8 8 197 4
04月
2 21 167 0

(2018/03 アイ・ミーブ 軽自動車規格の製造中止)
(ミニキャブミーブ・トラック掲載中止(2016/03製造中止)国内販売総数1018台

 

アイ・M

ミニキャブ・M

アウトランダーPHEV

M-トラック

↓2017年度合計

167

285

4951

3

03月
1531665-
02月
1226
576
-
01月2430585-
12月
1415343-
11月
2018235-
10月
1416237-
09月
1317568-
08月
1216293-
07月
10302801
06月
1332487-
05月
13354001
04月
7192821

 

アイ・M

ミニキャブ・M

アウトランダーPHEV

M-トラック

↓2016年度合計

145

205

3625

43

03月
14378464
02月
30
66
459
2
01月31111904
12月
216244-
11月
753114
10月
11
2
486
8
09月
2
4
(未発表)1
08月
7
3
151
3
07月
10
11
261
2
06月
1521
253
9
05月
10
20
174
3
04月
6
9
250
3
アイ・M
ミニキャブ・M
アウトランダーPHEV
M-トラックは2016/03をもって製造中止
↓2015年度合計

489

423

11840

126

03月
10
8
955
6
02月
39
71
1317
20
01月
31
23
801
6
12月
35
21
518
11
11月
23
27
814
8
10月
21
26
1145
4
09月
73
57
1896
15
08月
68
44
1313
9
07月
73
32
2383
9
06月
59
51
221
19
05月
38
45
289
14
04月
19
18
188
5

アイ・M

ミニキャブ・M

アウトランダーPHEV

M-トラック

↓2014年度合計

824

781

8629

181

03月
60
44
796
22
02月
82
52
603
25
01月
84
84
830
20
12月
70
57
608
22
11月
92
76
558
22
10月
102
93
538
18
09月
97
110
1450
6
08月
51
87
457
10
07月
102
124
700
4
06月
41
17
1300
14
05月
25
12
563
10
04月
18
25
226
8

アイ・M

ミニキャブ・M

アウトランダーPHEV

M-トラック

↓2013年度合計

1099

1006

8968

181

03月
130
124
736
30
02月
238
98
1630
16
01月
55
42
1298
17
12月
82
59
1488
9
11月
66
92
1705
9
10月
75
93
560
15
09月
95
137
772
21
08月
54
71
776
9
07月
68
93
-
14
06月
70
79
-
9
05月
62
71
-
7
04月
100
71
3
25

アイ・M

ミニキャブ・M

アウトランダーPHEV

M-トラック

↓2012年度合計

2205

2026

4304

436

03月
358
344
1719
269
02月
377
317
2079
167
01月
79
58
506
48
12月
137
121
11月
189
133
10月
141
128
09月
212
197
08月
86
107
07月
157
200
06月
288
256
05月
142
134
04月
39
31

アイ・M

ミニキャブ・M

↓2011年度合計

2552

1927

三菱発表 2012/03
国内外 累計:26000

03月
117
123
02月
446
590
 
 
01月
341
467
 
 
12月
359
747
 
 
11月
326
MINICAB-MiEV
12月販売 
 
 
10月
244
 
 
 
09月
340
 
 
 
08月
207
 
 
 
07月
61
Mグレード販売
 
06月
40
 
 
05月
34
 
 
04月
37
 
 

アイ・M

 

 

↓2010年度合計

2542

 
 
03月
102
震災
 
 
02月
321
 
 
 
01月
219
 
 
 
12月
164
 
 
 
11月
172
 
 
 
10月
179
 
 
 
09月
277
 
 
 
08月
221
 
 
 
07月
383
 
 
 
06月
390
 
 
 
05月
53
 
 
 
04月
61
個人販売
 
 

アイ・ミーブ

 
 
 

↓2009年度合計

748
 
 
 
03月
101
02月
151
01月
188
12月
145
11月
163
(これより以前のデータはなし。「i-MiEV(アイミーブ)」は2009年7月23日から法人販売)

7月20日のクラリティ PHEV発売に合わせたかのように、ホンダ販売店の急速充電器設置が全国で増えていることをホンダのEV(2018/07/21)やホンダに充電器ぞくぞく(2018/08/01) 、ホンダに充電器ぞくぞく2(2018/11/27)で書きましたが、実際に「滋賀県」に唯一設置された急速充電器を見てきました。

Honda Cars滋賀南 草津北店(草津市駒井沢町1-1)
IMG_3890
店舗と向かって左側にあるガソリンスタンドとの間を奥に進むと急速充電のスタンドがありました。
IMG_3893
ホンダ・ディーラーの素晴らしいところは、どれもが50kWで最大電流125Aが出る急速充電器だということです。中に充電池が入っているタイプです。
今回は、残量35パーセントから89.5パーセントまで入れて、14分間で210円でした。
IMG_3900
「駐車禁止」の看板もあり充電車両に配慮されていました。ただし、設置業者が不慣れだったのか、充電ガンのコードが巻かれている機器の右側をあまりあけなかったため、フェンスに囲まれたところにあるガンを、取り出すのにも片づけるのにも少し苦労しました。

以前書いたように、滋賀県内の別会社のホンダ系列店でも急速充電器設置の話は来ているそうですが、今日このディーラーで聞いたところ、Honda Cars滋賀南の他店舗のことまではわからないそうでした。現在はクラリティ PHEVだけですが、将来ホンダでも電動車を増やすとの話をされていましたから、他でも増えるのではというような感触でした。

ホンダは、 中国専用の理念『VE-1』(2018/11/16)を発表していますし、来年2019年後半には アーバンEVを欧州市場で発売する予定で、欧州での受注を2019年初頭から開始(2018/03/09)ともいわれていますから、日本にもやってくる日は案外近いかもしれません。

【スクープ】ホンダの新型EV、発表は2019年3月か…ネオレトロデザインに、デジタルミラー装備(2018/11/26)
IMG_3892


「三菱自動車 電動車両サポート おでかけBOOK 2018-2019」を発行 ~全国13,000件の充電スポットを収録~(2018/12/20)

三菱自動車は、「三菱自動車 電動車両サポート おでかけBOOK 2018-2019」を発行し、プレミアムプラン会員、および新規入会のベーシックプラン会員に順次発送すると告知していました。

充電スタンドはスマホで最新のデータを検索でき、空き状況までわかりますが、地図は地図なりに目的地までの大ざっぱな充電プランを立てるときに役立ちます。
スクリーンショット 2018-12-20 18.04.33
(画像:三菱自動車のHPより引用)

冊子に掲載している充電スポット数は、「初めて発行した2015年度版の3倍以上の約13,000件」ということですから、増えて充実したものです。

その2015年度版でも私のブログの三菱 おでかけブック(2015/10/22)では、「全国4000カ所以上の充電スポットがこうして一覧になると、電気自動車販売初期に県によっては数カ所というところからこんなにも増えたんだと感慨に」と書いていますから、3年間の変遷には驚かされます。

三菱自動車 電動車両サポート

豊田章男社長も熱狂? 「ガチすぎる」トヨタの社内駅伝 (2018/12/17)

12月2日に開かれたトヨタ自動車の社員による「駅伝大会」の様子が紹介されていました。

注目した1枚の写真には、先導する超小型電気自動車「i-ROAD」が写っていました。


i-ROADの話を聞かないと思っていたら、しっかりと社内の行事ではありますが、トヨタスポーツセンター内の周回路を走っていました。

YouTubeの映像は2014年のものです。トヨタといえども超小型電気自動車の規格を経産省に認めさせる事は難しいようです。

スーパーチャージャーリーガロイヤルホテル京都(2018/12/19)

テスラは19日からテスラ社製専用の高速充電スポットが、京都駅近くの「リーガロイヤルホテル京都」で利用できるとしています。

4基設置され、24時間利用可となっています。

同じページにリーガロイヤルホテル内のレストランも紹介されていますから、充電時間は有効に使う事ができそうですが、ゆっくり味わって食べる料理でしょうから、途中で中抜けをしてテスラ車を移動させた方が良いかもしれません。

リーガロイヤルホテル京都へのアクセス
スクリーンショット 2018-12-19 19.38.13
(画像:リーガロイヤルホテル京都のHPより引用)

テスラ専用 スーパーチャージャー ステーション一覧

クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金) 申請受付終了について(2018/12/18)

今年度の補助金事業は、12月17日(月)に到着した申請までで受付を終了したと告知していました。

補助金の残り(2018/12/05)や補助金カウントダウン(2018/12/12)で予算残額が少なくなっていることをお知らせしていました。

(以下修正引用)
新規の注文は、以下のように来年度に補助金受付が始まる2019年4月の申請が必要となります。(2018年度は、2018年2月1日(木)以降に初年度登録した車両)

2018年度の購入への補助金<2018 /04/13>

もしくは、EV買うなら10月? (2018/11/16)に書いたように10パーセントへの消費税アップがらみで補助金が増加するかもしれない2019年10月以降が無難かもしれません。ただし、毎年のように補助金の計算方法や額が変更されてきましたので、2019年度は1月を待たずに終了した事もあり、1台あたりの額そのものが減らされてしまう恐れもあります。

昭和シェル、ピザハット協業店舗・第1号店をオープン(2018/12/13)

昭和シェル石油は、日本ピザハットとの協業店舗・第1号店「セルフ代々木サービスステーション」(ガソリン給油)と「ピザハット代々木店」を、12月14日に渋谷区代々木にオープンしたと告知していました。
スクリーンショット 2018-12-14 13.18.20
(画像:昭和シェル石油のHPから引用)
このSSは、「(ガソリンの)燃料補給とピザのテイクアウトという2つのニーズをワンストップで済ませられる、より利便性に富んだ店舗」とのことです。

電気自動車の欠点をならべるとき、1つには充電時間の長さがガソリン車に比べ長いことを取り上げられますが、充電している間にこそ、ピザを注文し焼きあがるのを待つ時間は合うような気がします。

事前に予約することもできるそうですが、セルフのガソリンスタンドでの給油中は給油ガンから手を離して、その場を離れることはできません。しかし、充電では充電ガンをそのままにして注文をするか受取に行くことはできます。

また、給油にともなう石油臭さも、ピザには不都合でしょうが、電気にはそれはありません。

両社は、「5年以内に協業型店舗を100店舗開発することを計画」しているそうですから、「充電ピザ」にも期待します。もっとも、今の電気自動車の台数では、需要はまだまだ少ないでしょうが。

アウディ・エアバスら「空飛ぶ自動車 Pop.Up Next」のプロトタイプ公開・試験飛行も成功(2018/12/13)

アウディ、エアバス、Italdesign Giugiaroの3社が共同開発中の「空飛ぶ自動車」の「Pop.Up Next」を紹介していました。ドローンで飛行するときは、室内部分は車輪のついた電気自動車部分から切り離されています。

先日、税制に関わって 走った距離で課税?(2018/12/14)を書きましたが、「空を飛ぶ」ようになると、そもそも走行距離では測れなくなりますから、飛行機は滞空時間ででも課税するのでしょうか。

どなるにせよ、映像にあるように、このような車(「車」と呼ぶかどうかも疑問ですが)は個人所有ではなく会社の物をシェアリングする形になるのでしょうから、税金は会社払いになりそうです。

それにしても、この現代版タケコプターのような物が増えると、「車」の個人所有数はますます減り、自動車税は先細りで道路整備もままならなくなりますから、今のように新しく道路を作っている場合ではないと思ってしまいます。タケコプターにならないまでも、人口減少にともない道路の維持・補修だけで手一杯になるはずですが、「今」さえもうかったら良いということか、いつまでも公共工事を続けています。ツケは子どもや孫へということか、無責任な大人です。

遠い将来の心配は無用と言われそうですが、「2020年代に世界各地で「空飛ぶ自動車」の実用化を」とあります。それが2029年としても、それは約10年後と、そんなに遠くの出来事ではありません。

車への課税、走った距離で 与党税制大綱に検討明記(2018/12/12)

2019年10月に消費税率を10%に引き上げた後に消費が落ち込むことを防ぐため、毎年払う自動車税を最大年4500円減税したり、車を買うときに支払う自動車取得税が廃止になるために導入される「環境性能割(燃費課税)」を増税後1年間は1%軽くしたりするようです。

これら減税による不足分を補うために、エコカー減税の対象車種の絞り込むようですが、電気自動車以上のエコカーはなく、電気自動車は減税車種のままです。

電気自動車はまだまだ普及していないにもかかわらず、これからは普及していくとみて税の減収を補うために、電気自動車やカーシェアリングを税制に組み込む2019年度与党税制改正大綱では、「保有から利用へ」と明記し、走行距離などに応じた課税を検討する見通しだと記事では報じています。

走行距離に応じた課税になった場合、考えられる問題点の1つは、生活必需品として走行距離が多くならざるを得ない地方の車をどのように扱うかでしょう。単純な課税では、地方格差をますます広げることとなりかねません。

また、走行距離は走行距離メーターから算出するのでしょうが、それへの不正対策も必要となります。

車によっては、メーカーがドライブデータを吸い上げてビックデータとして把握している物もありますから、それを利用する方法もありますが、何月何日にどこへ行ったといった個人情報をメーカーどころか国に知られてしまうことは論外でしょう。

しかし、肖像権の侵害・プライバシー保護というきわめて重要な事柄が、「安全」というお題目のもと、道路はもちろんのこと、街のあらゆる所に設置されたカメラで監視されることで失われ、身近にあることに慣れてしまったように、「税の公平性」とかいうもっともらしい言葉を持ち出されて、そのうち車での移動が24時間監視されてしまうかもしれません。

渋谷のハロウィーンで暴れた人たちが逮捕されていました。もちろん暴力行為は取り締まられて当然ですが、多数の監視カメラを結ぶことで渋谷からの帰宅経路を把握し、隣県の個人宅まで突き止めることができる社会になってしまっているのです。車は自由な移動を可能にしてくれる道具のはずですが。

補助金の残り(2018/12/05)で予算残額が少なくなっていることをお知らせしましたが、「クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金) 今後の事業の進め方について」が更新され、今年度の申請受付日が明記されていました。申請時期にご注意ください。
  1. 12 月 17 日(月)にセンターに到着した申請までのみを受付
  2. 12 月 17 日(月)までに予算不足が発生した場合は、その前日の到着分のみを受付
一日でも早い書類投函が必要ですが、17日は月曜日ですから、遅くともこの週末には速達で出さないと間に合わないでしょう。

(以下修正引用)
新規の注文は、以下のように来年度に補助金受付が始まる2019年4月の申請が必要となります。(2018年度は、2018年2月1日(木)以降に初年度登録した車両)

2018年度の購入への補助金<2018 /04/13>

もしくは、EV買うなら10月? (2018/11/16)に書いたように10パーセントへの消費税アップがらみで補助金が増加するかもしれない2019年10月以降が無難かもしれません。ただし、毎年のように補助金の計算方法や額が変更されてきましたので、2019年度は1台あたりの額そのものが減らされてしまう恐れもあります。

グリーンボンド発行に関するお知らせ(2018/12/05)

トヨタグループの一員であるトヨタファイナンスは、環境負荷の低い電動車を販売するトヨタ店向け融資などにあてるグリーンボンドという債券を発行すると告知していました。

いよいよトヨタも資金面からも手当てし、電動車へ重心を移していくのかと期待しながらニュースリリースの文面を読んだのですが、「環境負荷の低い電動車」とは「ハイブリッド車・プラグインハイブリッド車・燃料電池自動車」であり、そこに「電気自動車」の文字は見あたりませんでした。

同じリリースの中に、 「トヨタ自動車株式会社は2015年10月「トヨタ環境チャレンジ2050」を公表、クルマの環境負荷をゼロに近づけるとともに、地球・社会にプラスとなる取組みの一つとして電動車の普及に取り組んでいます」とありますが、トヨタファイナンスもしくは文面の作成者は、トヨタの長期目標である「トヨタ環境チャレンジ2050」をよく読んでいないのかもしれません。

その「トヨタ環境チャレンジ2050」にある1項目目の「新車CO2ゼロチャレンジ」には、「次世代環境車(ハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)、燃料電池自動車(FCV))のさらなる進化と普及促進を加速させます」と「電気自動車」はきちんと位置づけられているからです。下のようにイラストの中にも確かにEVはあります。
スクリーンショット 2018-12-07 11.06.56
(画像:トヨタ環境チャレンジ2050より引用)

また、これに続いての文では「エコカーは普及してこそ社会への貢献となります。EVやFCVが普及するためのインフラ整備についても、ステークホルダーの皆様と連携して進めていきます」ともあります。「EVやFCV」のインフラ整備とは、急速充電器や水素充填スタンドのことでしょうから、電気自動車に限っていえば日産や三菱の販売店がそうしたように、またホンダの販売店に続々と設置され始めているように、トヨタ販売店にも急速充電器を設置するだろうと考えるのが一般的で、そのための資金の一部を調達するために債券を発行するのかとリリースを読む前には思いました。

ところが、電気自動車のことはすっかり抜け落ちています。電気自動車には触れたくないなら、文面で 「ハイブリッド車・プラグインハイブリッド車・燃料電池自動車」と入れておけば良いものを、文章校正には引っかからず決裁されています。

「電気自動車」の文字は、たまたま落ちてしまったのかもしれませんが、意図的ではないにしろまた、関連会社の一部ではあるにしろ、これがトヨタとして電気自動車に対するスタンスなのではないか、潜在的な意識なのではないかと思えてしまいます。

急速充電出来るクラリティ PHEVを発売したホンダが、その販売店で急速充電器の設置を急速に進めている中、トヨタでは急速充電できるプリウスPHVを販売しながら、いまだにほとんどが200V普通充電器であることを考えると、トヨタの戦略には疑問符がついてまわります。
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(画像:トヨタカローラ滋賀販売店の普通充電器)

日産のバッテリー部門買収の中国企業「ガソリン車は終わる」(2018/12/05)

上海エンビジョングループ(遠景集団、Envision Energy)の関係者の話として、バッテリーセルのコストは、2020年までに1kWhあたり100ドル、2025年で50ドルのものを市場に投入できると伝えています。

なお、記事では現状のEVバッテリーコストは、1kWhあたり200ドル弱(約2万3000円)としていますが、私が電気自動車を買った2011年頃は、自動車価格の半分が電池代と言われていましたから、それで計算すると私の乗る電気自動車は1kWhあたりは約14万円もしました。

電気自動車の価格がガソリン車に比べ割高なのは、その生産台数が少ないこともありますが、高い電池価格が大きな原因です。その要因がなくなれば、マフラーなどエンジンに関わる数々の部品がない電気自動車の製造コストは、ガソリン車よりも安くなるのは必然で、「ガソリン車の時代は終了に向かう」とも述べています。

ただし、「2020年までに100ドルのバッテリーを米国市場向けにリリースする」とも言っていますが、トランプ政権では、電気自動車向けの補助金廃止を検討していると伝えられていますから、アメリカではガソリン車の時代は延命されるかもしれません。しかし、この記事のように電気自動車がガソリン車よりも安くなれば、もとより補助金を必要としなくなりますから、電池をとりまく環境が変わればアメリカのガソリン車は世界的にはもちろん、アメリカ国内でも先細りするでしょう。「今」だけのトランプ氏の感情で重要事項を決めると、将来、大量の失業者をアメリカは生んでしまうかもしれません。

もう一つのニュースは、「大容量」かつ「長寿命」のリチウムイオン電池の話題です。材料メーカーのJNC(Japan New Chisso)が、「大容量」と充放電を繰り返しても容量が落ちにくい「長寿命」を実現する負極材料添加剤を共同開発するNanoGrafに出資したと告知しています。

負極材料の共同開発企業(米国)へ出資のお知らせ(2018/12/03)

NanoGrafのホームページによると、この負極材料添加剤をリチウムイオン電池に使うことによりエネルギー密度を現在の約2.7倍から約6.7倍以上に高めることができるとしています。

「大容量」かつ「長寿命」の「全固体電池」の登場を期待してやまないメーカーもありますが、リチウムイオン電池の進化もまだまだ期待できそうです。

近い将来登場するであろう全固体電池は、リチウムイオン電池よりも性能が高いばかりでなく、価格も安くないと、その存在そのものが危ぶまれそうです。
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(画像:NanoGrafのHPより引用)
 

完成検査における不適切な取扱いに関するリコールの実施について (2018/12/07)

日産は、またまた完成検査を正確に行わなかったため、リコールすると告知していました。

2017年11月7日から2018年10月25日までの間に、追浜工場で作られた新型リーフ(ZE1)も対象になるそうですが、その具体的な台数はまだわからないようです。(ノートなどを含めた総数は約15万台)
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記者会見の一部を見ていましたが、ゴーン氏をはじめ役員からコスト削減!コスト削減!と言われるから、古い検査機器を買い換えることもできず、現場の検査員の研修・指導もできず、その結果リコールになってしまった、と暗に言っているよう聞こえました。

コスト削減どころか、リコールでコスト増になってしまいましたが、そのコストは総責任者であるゴーン氏の90億円とも言われる未記載報酬でまかなうことができるかもしれません。また、退職後に受け取ることになっていた報酬も莫大なようですから、今となっては皮肉にも、それがリコールにそなえた保険金の役割をはたすかもしれません。

それよりも気にかかるのは、60kWhリーフの発表がさらに延期されると予想されることです。

リチウムイオン電池の容量を増やし、さらに航続距離が伸びた「リーフ」の発表は、ゴーン容疑者の逮捕を受けて延期されています。仕切り直して、発表会場を押さえたりゲストのスケジュールを調整したりしていたでしょうに残念なことです。

PSAのカーシェア「フリーツゥームーブ」、パリでEV配車開始( 2018/12/02)

現行の普通車規格のアイ・ミーブは、月に平均5台ほどしか販売されていません。そんな手作りのような車のために部品を確保するのだけでも、コストばかりかかって非効率だろうと思っていましたが、そのアイ・ミーブという電気自動車のラインナップを残したのは、日本のためではなかったようです。

フランスのグループPSAが12月3日からパリ市内で開始したカーシェアで使われている車が、三菱アイ・ミーブをOEM供給する「プジョーi0n」「シトロエンC0」であり、その数は550台にも及ぶそうです。

ちなみに、この数は、2016年・2017年・2018年と3年間に日本で販売され廃版になった軽グレードのアイ・ミーブ合計数よりも多い台数です。

クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金(CEV補助金) 今後の事業の進め方についてpdf(2018/11/16)にあったように12月4日から補助金の残額が掲載され始めました。

それによると、12月3日時点での予算残額は、14億28百万円だそうです。一見するとまだまだありそうですが、11月の1日辺りの平均申請額は59百万円だったそうですから、単純にわると24日でなくなる計算です。
登録を待っている方は、少しでも早くの申請が望ましいです。

(以下補助金が不足?(2018/11/18)に加筆)
店頭にある電気自動車を登録するなら間に合うかもしれませんが、ディーラーでの新規の注文では間に合いませんから、以下のように来年度に補助金受付が始まる2019年4月の申請が必要となるでしょう。(2018年度は、2018年2月1日(木)以降に初度登録した車両)

2018年度の購入への補助金<2018 /04/13>

もしくは、EV買うなら10月? (2018/11/16)に書いたように10パーセントへの消費税アップがらみで補助金が増加するかもしれない2019年10月以降が無難かもしれません。ただし、毎年のように補助金の計算方法や額が変更されてきましたので、2019年度は1台あたりの額そのものが減らされてしまう恐れもあります。

三菱が新型電動SUVを発表、航続410km…広州モーターショー2018(2018/11/26)

記事では、三菱自動車と中国の広州汽車との合弁、広汽三菱が、広州モーターショーで発表したSUV『祺智(チーツー)EV』を紹介しており、その一充電走行距離と価格に注目しました。

祺智EVは、三菱車としては最長となる一充電走行距離410kmだそうです。中国発売で中国の測定モードでの数字なのでしょうから、日本のJC08モードと比べてどうなのかはわかりませんし、電池容量の記載もないために性能がはかりかねますが、40kWhの電池を積むリーフの一充電走行距離400kmと比べても、410kmという数字にはたいへん興味を引かれます。

価格については、中国政府の新エネルギー車補助金適用後のベース価格は、「13万5800万元(約220万円)」とあります。その新エネルギー車補助金がいくらなのかがわかりませんが、中国、18年のEV補助金を減額 17年比3割減に(2018/02/14)によると、「1回の充電で走れる航続距離が200キロ~250キロメートルの平均的なEVの場合、国が支給する補助金は2万4千元(40万円強)。従来の3万6千元から約3割減」とありますから、もしかしたら400kmを走る電気自動車は、減額されていても3万6千元(約60万円)ぐらいあるかもしれません。

仮に60万円だとすると、元値は日本円で280万円になりますから、魅力的な価格です。ただし、これは自動車会社がよくたてる「戦略的価格設定」かもしれません。

三菱 e-エボリューション、将来の方向性を示唆した電動SUV…ロサンゼルスモーターショー2018(2018/11/29)も含めて、日産グループでは電気自動車のSUVは三菱という住み分けなのかもしれません。

「戦略的価格設定」に関係する記事

日産自動車、「Nissan Energy」を発表(2018/11/28)

日産は、電気自動車におけるバッテリーへの蓄電、または放電機能が、社会と今後どのように繫がっていくのかを再定義した「Nissan Energy」(ニッサン エナジー)を発表していました。

「再定義」というように発表の中身は、今までの実例や実績、すでに公表されている今後の計画を改めてまとめたものに過ぎません。

たとえば、「Nissan Energy Share」と英語にはなっていますが、その中の一つは、電気自動車と家とを結び電気のやりとりをする「Vehicle-to-Home」(日産では別名「LEAF to Home」)であり、すでに対応した機器を設置し運用している家庭もあります。
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(画像:日産のHPより引用)

また、「Nissan Energy Supply」と大げさに書いていますが、自宅での充電ができるだけでなく、外出先での急速充電ができることを書いているだけです。

電気自動車を使った様々なサービスを「ニッサン エナジー」に統一し、ブランド名を高めるためのようですが、なぜか唐突な発表に思えます。リーフの60kWhグレードの発売をこの時期に公表する予定でしたが、それが延期されたため、「ニッサン エナジー」だけを発表したのかもしれません。

日産新型車発表会、副社長の登壇キャンセル(2018/11/30)

なお、営業妨害するつもりはありませんが、「Nissan Energy Supply」の中で紹介されている「住宅用充電設備(コンセントや充電器など)が日産の電気自動車に安全に接続できるかを検証したり、日産が認定した設置業者を紹介することで、お客さまに安心感を提供します」は他の方法もあります。

「住宅用充電設備」とは要するに、どこの家にも分電盤まで来ている200Vを専用の線で延長して、リーフの近くの壁などに普通充電コンセントをつけるだけですから、近所の電気屋さんに頼んだ方が安くできます。

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