ついに「ゴルフ」のEVが上陸! 日本の電気自動車市場に弾みはつくか(2017/02/09)
フォルクスワーゲンから2017年中に国内で発売される予定の電気自動車「e-Golf」を取り上げています。この「e-Golf」は、2015年に国内発売される直前まで行きましたが、急速充電できない場合があったために延期されてしまいました。今回は、満を持しての「再」登場です。
当ブログに書いたフォルクスワーゲンの「e-Golf」価格(2014/08/26)の記録によると、2014年11月にアメリカで発売された?「e-Golf」の価格は3万5445ドルと発表していたようです。リチウムイオン電池の容量は24.2kWhで約368万円(当時のレート)です。また、そのときの一充電走行距離は、JC08モードで215kmであったとありますが、今回は進化して300kmだそうですから、新型の価格とともに期待は高まります。
記事の後半をさいていたのは、集合住宅での充電問題です。集合住宅では、200Vコンセントの新たな設置が難しく、電気自動車の所有者そのものが少ないそうです。
読んでいてふと疑問に思ったのは、 フォルクスワーゲンの地元であるドイツでは、この「充電難民」とも言える集合住宅に住む人たちへの対策はどうしているのかということです。ドイツは220-230Vだそうですから、低層階であれば室内から直接電気を引き出すこともできそうですが、線がはい回るのはあまり現実的とも思えません。制度的に外部コンセントを設置しやすい環境を作っているのでしょうか。

筆者は、集合住宅側での解決方法を模索していますが、管理組合などが障害になるのであれば、住宅ではなくその反対側、勤務先での設置を社会的に進めるというのも一つの方法ではないでしょうか。補助金などを出したり税制で優遇したりして、勤務先・会社に充電コンセント設置を推奨するのです。
電気自動車ユーザーは、充電した分の電気料金を会社に払いますが、通勤費に相当する部分は会社が負担し差し引いて徴収すれば、ユーザーの支払い分は私的な使用部分のみとなり、帰宅する時点で満充電になっています。また、ガソリン車に比べて省エネである電気自動車の電気代はガソリン代よりも確実に少ないですから、会社の通勤費コストは下がります。さらに、何台かは限定的にでもV2H(Vehicle to Home)機器と接続してもらえば、停電時にバックアップ電源として電気自動車を活用することができます。それに使用する電気自動車の持ち主には、会社から使用料を払えば、昼間にただ駐車しているだけの電気自動車が、お金をうむ打ち出の小槌となります。
バックアップ電源として何台も活用することができれば、災害時には会社を避難所として維持できるでしょうし、災害時に真っ先に復旧するのは電気ですから、復興からの立ち上がりを早めることもできるでしょう。リスクに備えて、会社は発電機を準備する必要はありません。社員が毎日通勤に使う電気自動車があるのですから。
会社によっては、広い屋根を利用し太陽光発電をおこなっているところもあるでしょう。設置後20年の固定価格買取制度期間が終了した後は、会社で消費するのと同時に、電気自動車へも充電できれば、通勤費の削減に役立つでしょう。
ただし、休日に満充電で出かけることができないというデメリットはありますが、買い物や食事に立ち寄った先で充電をすれば、不安は解消するかもしれません。

「e-Golf」再投入の話題から話がそれてしまいましたが、 電池容量が増えれば、電気自動車にとっても、その周辺にとってもメリットは大きくなりそうです。