「ファクトチェック(fact-check)」とは 、発言やウワサについて「事実」かどうかをチェックすることだそうです。 1月28日に日米自動車貿易は不公平?を書いたのですが、読み直してみるとわかりにくい内容なので、再度書き直しておきます。
トランプ大統領は、日本の自動車がアメリカで大量に販売されているのに、アメリカの車は日本であまり売られていないことを不公平だと批判しました。これに対して新聞やテレビなどは、日本からアメリカへ輸出するときには2.5%の関税がかかっているが、アメリカからの輸入には関税がゼロだから、批判は的外れだと論評しています。片方の日本からアメリカへ輸出した車にだけ関税がかかるので、不公平は日本側にこそあるというものです。
さらに、日本メーカーはアメリカ仕様にするなど販売に努力をしているからこその結果なのだといった意見も、マスコミからは聞かれます。

そこで、2011年と古いデータではありますが、私が持ち出したのが以下の記事です。むろん同一車種とはいえ、日本仕様と米国仕様の違いや為替レートの変動はありますから、単純な比較はできませんが、「単純」に考えて、日本の工場で作られた物なら輸送費や仕様変更など輸出に関係するコストで、日本の価格よりも高くなるのが「当たり前」でしょう。商習慣の違いがあったとしても、値段が違いすぎれば、日本のユーザーからすれば不公平です。 例えば、レスポンスの記事によると、2015年12月に生産終了したトヨタの「iQ」ですが、2011年にアメリカでの価格は、「1万5265ドル(当時のレートで約120万円)と発表されたとあります。同時期に発売されていた日本仕様のものは、ベース価格ですら約160万円だったようです。リンク先の記事には「非常に戦略的な値付け」と多大な広告費を出すトヨタをライターとしては批判できないのか、苦し紛れなことを書いていますが、40万円も安いと同一車種とはとうてい思えません。

ECOカーアジアの記事では、2011年のアメリカでの2車種の価格比較を書いています。
アメリカに於ける三菱自動車i-MiEVの価格は2万5280ドル/195万円。リーフ3万3720ドル/260万円である(1ドル=77円換算)。それぞれフル装備グレードなので、日本の価格はi-MiEV380万円のリーフ406万350円。
つまり、アイミーブ(i-MiEV)で185万円、リーフで146万円もアメリカの方が日本よりも安かったのです。当時は1ドル=77円と円高でしたが、それにしても差がありすぎます。筆者自身も「ダンピング」だと書いているほどです。

今、日本で作られてアメリカに輸出された自動車が、どれくらいの価格で売られているのか。その車両価格は、同一車種の日本価格と比べて常識的な範囲のものであるのか。そして、関税については日本側が不利だとしても、日本メーカーとしての「戦略」は「不公平」なもの、いや「不当」なものではないのか。今でも同じような「戦略」は続いているのか。といったことをふまえた上で、大統領の「批判」をマスコミには判断してほしいものです。(私もできると良いのですが)