埼玉に地中海リゾート!? 駐車場のコンセントは2口(2017/02/03)(ブログ内で加筆有り)
建売住宅の駐車場に、「電気自動車や高圧洗浄機などをつなげられる屋外コンセントが標準装備」と記事にあったので、いよいよ充電コンセントも「標準装備」の時代が来たのかと思ったのですが、文を読んでみたら?がつく内容でした。住宅メーカーが作っている家ですし、配線は資格を持った電気工事業者がおこなっているでしょうから間違いないのでしょうが、スタッフの説明が上手く伝わらずに記者の思い込みが記事になったと考えたい内容です。(加筆:住宅メーカーに確認したところ、200Vの充電コンセントは「標準装備」ではなく、外構用の100V防水コンセントのみが標準装備だそうです)
記事には、「駐車場のコンセントは、200V対応のものが2口つく。部屋の中の分電盤で100Vと200Vを切り替えて使用する」とありました。200V対応の「2口」というところがまず不思議ですが、「2口」に限って書けば、ほしい理由は、充電中に別の仕事を並行してしたい。たとえば、『高圧洗浄機で庭を掃除』とか、『クリーナーを使って車内を掃除』ということのようです。(レスポンスの上の記事は「・・・切り替えて」の部分などが修正されています)
電気自動車が2台という先進的な家はまだほとんどないと思いますし、写真の駐車スペースも1台のようです。ですから、後に書いてある並行してする仕事内容からいって、一つは電気自動車充電コンセント、もう一つは普通の100Vコンセントの「2口」という意味ではないでしょうか。日本の『高圧洗浄機』や『クリーナー』は100V仕様だと思いますし、記事にある「電動スクーターや小型モビリティなど」も100V仕様でしょう。
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(三菱のHPより引用)
一般的に外壁に設置されている100V コンセントには上の写真のような「2口」や「3口」のものがありますが、記事の写真を見るとまさにそのタイプのものでした。(写真20枚中13枚目)確認するために写真を拡大してみたところ、「2口」のコンセントには東芝製の「15A 125V」とありました。充電コンセントには、100V用の「15A 125V」のものもありますが、記事にあるように200Vにも対応するのであれば、「20A 250V」が定格ですし、「分電盤で100Vと200Vを切り替えて」とありましたが、100V対応のコンセントに200Vを流しては危険です。
また、自動車メーカーでは、充電コンセントの仕様として、「ブレーカーの容量は必ず20A以上とし、回路は1つのコンセントに単独で配線された専用回路」としていますから、上の絵にもあるようにこのコンセントの使用は論外と言えます。 (配線の太さも20A以上の許容電流量を確保できるものが必須条件)
そこで、どこかにこのナゾの解決の糸口はないものかと捜してみたら、写真20枚中18枚目にありました。(13枚目にも写っていた)コンセントの右奥に配管が出ていますし、中から配線も顔をのぞかせています。これが200Vの専用線ではないでしょうか。
専用回路は確保されているが、下の写真のような充電コンセントはまだ設置されていない。「2口」というのは回路のことで、充電コンセントと100Vコンセントで「2口」、100Vコンセントは差し込み口が2つあり、記者はこの2つの差し込み口を充電用と100V用の「2口」と勘違いしたと考えれば、説明がつきそうです。専用回路で充電を行いながら、同時に100Vコンセントにつないだ掃除機で車内を掃除することができるという設定です。(それでも「分電盤で100Vと200Vを切り替えて」は説明しきれませんが)
WK4322S-11C-
(PanasonicのHPより引用)
この記事を読んで昨年の11月21に札幌で起きたアウトランダーPHEVを充電中の火災を思い出しました。
アウトランダーPHEVの取扱説明書(pdf)にある、警告文(3-4)には下のように書いてあります。
AC 200V•AC 100Vいずれの場合も,20A 以上の専用分岐回路に接続された EV充電用コンセントを使用してください。 また,電源回路には漏電遮断器を設置し,コンセントにはアース接続を施してください。EV充電用以外のコンセントを使用した場合,または専用の電源回路を使わない場合は配線の異常過熱,ブレーカーによる電気回路の遮断,他の電気機器への悪影響などが発生することがあります。
先に書いたように充電コンセントには、100V用の「15A 125V」のものもありますが、紹介した家の物はあきらかに専用回路のではありませんから、誤った充電は危険です。住宅の販売時に間違った説明をされないことを願うばかりです。(記事の編集部と販売会社には、命に関わる可能性もあるので、連絡をしておきました)
電気自動車に乗る人が少ない中で、それに関する知識はどうしても不正確なものとなりがちです。充電環境を備えた住宅の紹介記事や販売には、慎重におこなってほしいものです。