リンク: 災害時、エコカーを電源に 医療に家電にフル活用:朝日新聞デジタル.

電気が止まった災害時に、電気自動車や燃料電池車の電気を利用する試みが広がっていると伝えています。

ホンダは、来年からリース販売する燃料電池車に、市販予定モデルの外部給電器「Power Exporter 9000」をつなぐ提案をしています。水素が満タンであれば、一般家庭の7日分の電力量を供給できる能力があるそうですし、何よりも波形が整っているために医療機器の電源としても使うことができるそうです。

ちなみに三菱の電気自動車から電気を取り出すことができる「MiEV power BOX」の「取扱説明書」には「医療機器の電源として使用しないでください」とあります。

しかし、アイミーブなどでは「MiEV power BOX」を使うことにより、家庭のコンセントと同じ1500Wを取り出すことができるますし、電池容量にもよりますが、1500Wフルで連続して給電しても約5~6時間、一般家庭の約1日分の電気を使用することができます。

実際に私は、イベントにおいて紹介ビデオを流すモニタや起動時に一瞬大きな負荷がかかる電動草刈り機の電源として使っています。また、断水時に地下水をくみ上げるモーターの非常用電源として使うことができることを確認しています。

リンク: 電気自動車ニュース: MiEV power BOX試用(2).(2013/11/10)

11月にはEVアイランドあわじフェスタでアイミーブから電気を取り出して、湯を沸かしたり、パンケーキを焼いたりしていました。

トヨタの燃料電池車「ミライ」でも、給電仕様を考えているようです。

プリウスPHVでは、満充電・ガソリン満タン時に一般家庭の約4日分の電気を使用することができます。

リンク: トヨタ プリウスPHV | キャンペーン | 外部電源供給サイト | トヨタ自動車WEBサイト.

EVのデメリット(2013/06/29)にも以下のように書いています。

EVの普及がすすむということは,デメリットどころか多大なメリットになるかもしれません。なぜなら,昼間にそのEVが動いていなければ天候に左右される太陽光発電や風力発電の安定化(スマートグリッド)に貢献できますし,何よりも100万台分の満充電で最大2400万kWhの電気を市中に蓄えておくことができるからです。自然破壊が懸念される揚水発電ダムのようなものを莫大な資金でつくることなく,多くは市民の資金で購入されたEVに電気を貯めておくことができるからです。

東海・東南海・南海地震など大災害時には,沿岸部にある多くの発電所が停止することが予想され,その場合の電力不足が心配されています。このような時にもリーフが積む24kWhの電池容量があれば,一般家庭の2日分の電気をまかなうことができると言われていますから,リーフが100万台あれば100万軒の2日分が備蓄できていることになります。(三菱アウトランダーPHEVは,電池12kWhの満充電とガソリン満タン状態で最大約10日間の発電が可能)

主要な火力発電所、地震高確率地域に6割(2013年2月2日)朝日新聞(リンク切れ)

いつ来るかわからない災害に備えるため固定された発電機を用意しておくよりも,メンテナンスや利便性に優れたEVを普段から走らせておいた方がコストを抑えることができるでしょう。いろいろなリスクを分散させるためにも,EVの普及はこれからますます重要になってくるかもしれません。