リンク: 日産:拡大路線に誤算 「リーフ」苦戦で先行きに不透明感- 毎日jp(毎日新聞).

この手の記事には嫌気がさしていますが,毎日新聞の記事ですので,少し触れておきたいと思います。

今回のような日産の経営的な誤算と「リーフ」の苦戦?とをマスコミがすぐに結びつけるように,今までから電気自動車は上手くいかないことの原因・悪者にされてきました。今回も「ゴーン氏の戦略ミス」の象徴が「リーフ」の苦戦?だそうです。

「市場ではライバルのトヨタ自動車やホンダが主導するハイブリッド車(HV)人気が拡大」と記事にはありますが,EVは本当に普及しない3(2013.03.15)でも触れたようにトヨタのプリウスも販売当初はさんざんな評判と販売数でした。(私の親戚が乗っていたのでよく知ってもいます^_^;)リンク先のグラフを見ると1997年12月発売以来,6年間は年間1万5千台前後を推移しており,2003年になってようやく2万台となっています。2002年にいたっては約7000台にしかすぎません。

これに対して苦戦している?リーフですが,2010年に販売されてから約2年後の2012年度には1万1600台を販売し,今年度はそれを上回る見通しだそうです。リンク: 日産リーフ、国内販売累計3万台を達成…発売から2年9か月 | レスポンス.(2013.10.09)

EVは売れていないといわれますが,2009年の法人向け販売から3年たった販売実績は,初期のHV車とほぼ同じであるとリンク先の著者はグラフを示しながら説明しています。ですからHVの例からいうとEVは,このままの販売数があと3年続いても,普及期までの助走期間だといいわけできなくもありません。

少なくとも記者の方には数字を調べて「ゴーン氏の戦略ミス」をEVのせいにはしてほしくないですし,せめてEVに乗ってから記事を書いてほしいものです。何度も書いていますが,一番EVの売り上げを妨げているのは,EVに対するこうした「思い込み」であり,こうした記事の氾濫であると私は考えています。

例えば以下のような記事です。「こまめに充電しないと走れない」と書いていますが,「こまめ」というのは何kmぐらいをさすのでしょうか。この記者はEVの話を伝え聞いただけで,実際に1日乗り回したりはしていないでしょう。

リンク: [mixi] 実は高かったガラケーの完成度「スマホ移行は退化」の指摘も(NEWSポストセブン).(2013.11.04)

「その一方でスマホは、電気自動車と同じです。何kmも走れると言っておきながら、実際はこまめに充電しないと走れない」

と書いていたら以下のような記事がありました。

リンク: 村田製作所、純利益2倍の860億円 14年3月期 :業績ニュース :企業 :マーケット :日本経済新聞.(2013.10.31)

自動車用部品も電気自動車の普及など車体の電子化が追い風となり13%増える

リンク: 【舘内レポート】屋久島を見習おう | EVスーパーセブン急速充電の旅.(2013/11/02)

20数基の急速充電器がある沖縄本島もそうだが、島にEVは合う。とくに水力発電で95%近い町の電力を担える屋久島は、本当にEVがゼロエミッションの自動車になれるのだ。このことを敷衍(ふえん)すれば、島国である日本もまたゼロエミッションの島になれるということになる。それには情熱と努力を固い意志を持って継続することである