リンク: 電気自動車、値下げへ目標価格 経産省13年度導入  :日本経済新聞.

仕組みがよくわかりませんが,2016年に国の補助金がなくなることは確かなようです。そして,2012年までの補助金の仕組みを変えるそうです。(今年度までは,EVなどの定価と同じようなガソリン車との価格の差額の半分,つまりEVが400万円でガソリン車が200万円なら差額が200万円で,その半分の100万円が補助金)

日経によるとまず,補助金最終年の2016年の目標とする価格を設定します。その価格は,「車種ごとに燃料費など購入後の経費を加味したうえで、同格のガソリン車と同額にする」とのことですが,経費の算定は下に書いたように様々な条件がかかわってきますから,かなり難しいのではないかと思います。(日経ではリーフの各年度の目標価格を以下のように書いていますが,その根拠については述べていません)

ガソリン代は電気代に比べてえらく高いですし,今後の為替変動によって価格も大きく変わってくるでしょう。また,普通のガソリン車とHVとでは燃費も大きく違います。そして,ガソリン車はオイル関連のコストがかかりますがEVにはこれがない。ですから,長く乗れば乗るほど思った以上にガソリン車はコストがかかり,EVはコストがかからない。さらに,その車に何年乗るかの設定によって価格は大きく変動します。

EVとガソリン車とのコスト比較

計画では,2016年の目標価格から逆算して,2013年度から2015年度まで段階的に引き下げていくそうです。

次世代自動車振興センター補助対象車両の補助金交付額によるとリーフの「Xグレード」の定価は約358万円です。日経によると2013年度の目標価格は約332万円となるそうで,偶然にも^_^;先月に日産が値下げを発表した340万円にそったものです。下記の記事を書いた時には,値下げはアメリカの価格改定によるものと書きましたが,本当の理由は,4月からの補助金制度改定を知っていた日産が,制度を先取りして値下げしたということが真相かもしれません。

日産 リーフが 値下げを発表の「なぜ」(2013/01/17)

日経によると2016年度の目標価格は約252万円だそうです。2013年の目標価格は約332万円で,先の日産の改定額のようにその目標は達成されそうですから,差額の80万円(332万円-252万円)が全額補助され,2013年度はリーフの「Xグレード」が約252万円で購入できるということになるかもしれません。(2012年度の補助額は78万円でこれが新年度は減らされるのではないかとうわさされていましたが,逆に増えることに!)

中古車価格はこの制度によってさらに下がるかもしれません。

リーフの中古車(2013年02月03日)ECOカーアジア

i-MiEV の2016年度の目標価格がいくらになるかわかりませんが,リーフ「Xグレード」の目標価格が252万ならi-MiEV Gグレードも200万円ぐらいにはなるかもしれません。いずれにしても日産のような値下げに対応する発表が三菱から近いうちにあるでしょう。

三菱 i-MiEVなどの2012年12月度 販売実績(2013/01/28)

2013年度 経済産業省予算案(クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金)(2013/02/03)

この制度によって,ホンダやトヨタも動き出すかもしれません。