リンク: 日本では電気自動車に厳しい目 「購入しない」が多数 - 47NEWS(よんななニュース).
日本の消費者は今後の技術革新で、もっと高性能の車が開発されると考えており、現状の性能には厳しい目を向けているようだ。 日本は「購入を検討しない」との回答が52%。「すぐにでも買いたい」と「購入を検討する」を合わせた48%を上回った
この記事は私のブログで9月22日(レスポンスの記事を引用)にすでに報じているものと同じと思われます。(元レポートは下を参照,9月21日発表)
EV普及の課題は航続距離、充電時間、コスト…デロイト(2011年9月22日)
なぜレポートの発表後三ヶ月もたった今,「共同通信」が配信したのか疑問に思います。年末EVに関する情報が乏しいからか,12月20日からエコカー補助金が復活したからか,それとも2012年からPHVが発売されるのを意識してでしょうか。
もともと先のレポートは私のブログでも書いたように「消費者は電気自動車(EV)に対して、より長い航続可能距離、より短い充電時間、より安い価格を希望している」といった調査するまでもなく,わかりきったことなどをまとめたものです。私だって「長い航続可能距離、短い充電時間、安い価格を希望」していましたが,現時点で全部の希望を満たすことはできないので,「より短い充電時間、より安い価格」のi-MiEV Mグレードを選んだわけです。
それをあえて今頃取り上げ,元レポートの1次情報も吟味しない「共同通信」のような記事が出ることによって,EVにマイナスイメージを抱く人が出てくるかもしれません。(twitterで12月27日現在,100人以上がツイートしています)
また,記事にあった「購入を検討しない」52%と「すぐにでも買いたい」と「購入を検討する」を合わせた48%との差4%にどれくらいの違いがあるのでしょうか。確かに1%でも多ければそれは多数でしょうが,『「購入しない」が多数』というタイトルをつけるほどのものなのかタイトルをつけた人の感覚を疑いたくなります。
「購入しない」かもしれない「共同通信」の記者の方も実際にEVに乗ってみると,個人的には「すぐにでも買いたい」に気が変わることでしょう。どこぞでヘンな圧力がからなければ,記事の内容やタイトルも変わるかもしれません(^O^)
コメント
コメント一覧 (3)
それにしても、52:48を学生のcritical thinkingの教材にする視点には恐れ入りました。流石です。こういう訓練を積み重ねてこそ、independent reader(=thinker)を育てることができるのですね。アメリカは私はあまり好きではありませんが、この手の教育は案外マトモです。(アメリカで学んだこともあるのですが、critical thinkingのお陰でアメリカの厭な面もよく洞察できました、皮肉なものです。)
Eddyさんのご指摘通り、国民の圧倒的多数はEVなど乗ったことも無ければ運転したことも無い筈なので、その中の48%が関心を寄せていることは、むしろ驚愕に値します。
(Webマスター:カールさん、おめでとうございます。きっと面白い教材になると思います(^O^)
正月はニュースもなかったので,Webをうろうろと検索しているとあっちこっちで「日本では電気自動車に厳しい目 「購入しない」が多数 - 」を引用しているブログなどを見かけました。良くも悪くも「マスコミ」の影響は大きいのだと改めて感じさせられましたよ^_^;)
電気自動車のように、日本が世界で最も進んでいるコンテンツをを貶めようと画策する連中が、マスゴミを利用してネガキャンを張るのも頷けます。
それにしても48%の肯定的意見に対する、52%の否定的意見が、「厳しい目」だったり「多数」と書けるこの記者の神経を、マスコミ人としては言わずもがな、社会に生きるマトモな筈の人間として疑います。見識どころか人格も疑わざるを得ません。
(Webマスター:コメントありがとうございます。カールさんはその筋の方ですからご存じかもしれませんが,一時有名になったOECDの学習到達度調査PISAは,こういう記事を批判的に見る目を持っているか調べたかったようです。なにげなくタイトルにながされがちな意識を,48と52の数字に着目して,そこにタイトルほどの違いがあるものなのか吟味するというふうに。そういう意味では,教材になりうる記事です(^O^)
数字から逆の見方をすれば,EVに試乗したことがない人が「多数」の中で,48%もの人がEVに関心を寄せているということは,すごいことかもしれません(^O^))
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