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『アウトランダーPHEV』『i-MiEV(アイ・ミーブ)』 96台をジョージア政府向けに供給へ(2017/08/22)

三菱は、2018年1月頃、ジョージア政府(旧グルジア)に『アウトランダーPHEV』と『アイ・ミーブ』を 51台供給すると発表しています。車両は公用車として使用されるそうですから、ジョージアでもCHAdeMO方式の急速充電器ができるのでしょう。

2014年12月には、同じようにペルー政府へ『i-MiEV』『アウトランダーPHEV』を納入と書いていますから、このような事業は継続されているようです。

それにしても、月に10台前後しか国内で販売されていないアイミーブが、その5ヶ月分も一度に売却され、それが海外で活躍するのですから、日本でも注目してほしいものです。5034-1
(画像:三菱HPより)

全固体電池を大幅に安く、東工大が新型電解質材料(2017/08/21)

東京工業大学の研究グループは、全固体電池の製造コストを大幅に引き下げる新しい電解質材料を発見したと報じています。

先日、EV電池 走行距離3倍?(2017/08/21)と電池の話題を書いたところですが、全固体電池の開発も進んでいるようです。
 
全固体電池の電解質材料は、液体電解質を用いるリチウムイオン電池を上回る「充放電速度」を得られるために、「数百km走行可能な電気エネルギーを数分間で充電できる」そうですが、「数分間」というところが理解できません。同じ液体電解質を用いるリチウムイオン電池でも、東芝の電池「SCiB」は「充電速度」が速いように、ものによって性能に差が出ることは知っていますが、「80パーセント30分」といわれていた充電時間が「数分間」とは驚きです。しかし、実現できれば電気自動車のデメリットがまた一つなくなります。

日産 リーフ、伊フィレンツェ市のEVタクシー入札を受注(2017/08/19)

フィレンツェ市にリーフのEVタクシーを納車したとの記事です。(「受注」とのタイトルになっていますが「納車」のほうが適当かもしれません。また、記事では8月16日に日産が発表となっていますが、日本の日産のニュースリリースには、21日現在、記載はありません)

受注は2016年にしていたそうですから、9月にある新型リーフの発表直前の時期になってしまったのも致し方ないのかもしれません。

電気自動車のタクシー利用は、その活用方法から一回の充電で走ることができる走行距離が一番問題になります。また、急速充電を繰り返したり、走行距離が伸びたりしてくると電池の劣化も早まります。 さらに、フィレンツェは最高気温38~40度になることもあるそうですから、電池の充電には過酷な環境にも遭遇しそうです。

それらへの対策をキチンと行っていないと、日産ばかりでなく電気自動車への評価が落ちてしまうことにならないか心配してしまいます。 

電気自動車の心臓部である「蓄電池」の話題を2つ

EV電池 走行距離2倍 GSユアサ、ガソリン車並みに (2017/08/08)

GSユアサは、一充電走行距離を2倍に伸ばす新型電池の量産を2020年にも始めると報じています。

私が電気自動車に乗っていて一番多く聞く質問は、「どれくらい走ることができるの?」という距離に関するものです。私の軽アイミーブや電トラでは100キロ程度ですから、そのままを答えると「あ、そう」という感じで話が続きません。走行距離が100キロでは話にならないという認識です。私がいくら1日の走行距離は100キロまでですよと言おうが、6年間・7万3千キロを走ってきた経験や実績を話そうが、前提として100キロはいくら何でも短すぎると聞く耳を持ってもらえません。

その点、電池の容量が増え、一回の充電で走行できる距離が伸びることは、電気自動車普及の一番の売りとなるでしょう。

三菱は日産の傘下に入ったため、今後採用される電池が今までのメーカーと同じになるかは定かではありませんが、記事では「(アイ・ミーブのように)電池の搭載スペースが限られる小型EVでも現行の大型EV並みの走行距離を実現」と、この電池がアイミーブXグレードの後継車種に引き続き採用される様な書き方をしています。実際、2020年に予想されている「新EV発売へ 20年めど、アイミーブ後継の軽」という情報とも重なりますから、現実のものとなるかもしれません。

(この情報は、よこよこさんのシャリオとi-MiEVの2台でハイブリッド!からいただきました)

(記事中の「EVは充電設備の少なさが普及の課題」と相変わらずの認識は気になりましたが)



もう一つは、北陸先端科学技術大学院大で放充電容量を飛躍的に高める電極の被膜が開発され、今の電池でも走行距離を約1.5倍に伸ばすことができるという記事です。

EV走行距離 1.5倍にアップ リチウムイオン電池で新手法(2017/08/18)

GSユアサの技術とは別領域ですから、それを組み合わせることができれば、走行距離を単純計算で3倍に伸ばすことができます。三菱の「アイ・ミーブ」Xグレードの走行距離172キロメートルが、516キロメートルにも伸びることになるということです。

リチウムイオン電池の性能は上限に近づいてきている。次の有望な技術は、全固体電池だと言われていますが、既存の技術の延長で、しかも「量産化が実現すれば、生産コストも従来品と変わらない」とすれば、リチウムイオン電池もまだまだ生き残ることができそうです。

くしくも2020年というと、トヨタが「全固体電池搭載のEV発売へ」としている2年前です。  

[牧野茂雄の自動車業界鳥瞰図] 欧州の「EV待望論」をどう読むか(2017/08/12)

記事の中でいくつか気になる文があったので取り上げておきます。 (記事は1ページ目だけが公開されており、続きを読むには会員登録(無料)が必要)
日本の電力事情は原発ゼロである
記事の日付である8月12日現在5基、九州電力川内原発1・2号機と四国電力伊方原発3号機、 高浜原発3・4号機が稼働しています。
家庭に供給される直前で最終的に100Vに落とす……という一連の手順を減ると、ここだけで少なくとも20%のロスが発生する。そうして得た家庭用100Vを200V以上に昇圧してEVに充電し、EV内に蓄電し放電する
わが家は約20年前に建てていますが、一般的な住宅と同じように100Vと200V両方入っており、200Vの電気自動車用コンセントをつける前、200Vはエアコンや食洗機用に使われていました。通常のブレーカーには、赤、白、黒の三色の電線が繋がれており、昇圧することなく赤と黒の線を繋ぐと200Vの電圧が掛かるようになっています。

最初の方にある「すべての郵便車をEVに切り替えた欧州の小都市でも、EV郵便車の充電にはシフト制が敷かれている。同時に充電する台数を制限しているのだ」もよくわからない文です。想像ですが、一つの郵便局内に20台の電気自動車があったとして20台すべての車を同時に充電しようとすると、契約容量をオーバーしてしまうので、たとえば10台ずつといったシフト制を敷いているだけで、他の場所にある郵便局でもそこの契約容量をオーバーしなければ同時刻に充電できます。 

「自動車技術情報サイト」という「技術」をうたう記事であっても「技術」的に首をかしげざるを得ないところ満載です。電気自動車が増える=電気が足らなくなる=原子力発電が必要になる=電気自動車には原子力発電の再稼働が必要というふうに結びつけたいかのようです。

ちょっとデータは古くなりましたが、電気自動車と電気の関係についてはEVのデメリット(2013/06/29)に以下のような項目でまとめてあります。その頃よりも確実に省エネ機器が広まっていますから、全体として消費電力は少なくなってきており、現在動いている5基の原子力発電所が稼働していないときでも停電は起こらなかったことは周知の事実です。

8) 「節電」中に「電気」を自動車に使っている(電気代がかかる)
9) 電気も石油資源で作っている
10)EVの普及がすすめば原発が必要になる
(EV1台が1時間で必要とする電気量は 200V×15A×1h=3kWh)もし,東京電力管内だけにEVが100万台があったとしても,東電の火力発電所だけで約3277万kW(1 時間発電して3277万kWh,8時間で26216万kWh)の発電能力があるそうですから,その10%ほど電力消費量が増えることになります。しかし,この電力消費量なら、比較的発電能力に余裕のある時間帯(23時〜翌朝)での充電ですから負荷はかからないでしょうし,発電能力内ですから発電所を増やす必要もありません。ですから「原発」は全く必要としないといえます。
ただ,電力会社は新たにEVへの充電のために発電しなければならず,その分コストが上がってしまうでしょうが,日本の国として考えた場合には(9)に書いたように7分の1ですむことになります。
(加筆)
また、以下の私のブログでも「電気自動車の普及と「原発再稼働」とを結びつけたがる人はいるのですが、冷静に計算すれば、原子力発電を必要としないことは明らかです」と書いています。 EVのデメリットの一つとして自虐的に「EVの普及がすすめば原発が必要になる」と最初に書いたのが2012年ですから、その頃から5年たってもデータの更新はなされていないということのようです。いずれにせよ、あいまいな「情報」に左右されることなく,冷静にどのようになるかこれからも判断していきたいです。

EVの増加は電力不足をまねく?(2016/12/31)

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